実践:地元高校生がサポート 小学校第6学年 総合的な学習の時間「ロボホンをプログラミング」

笠岡市立吉田小学校第6学年 (45分×2)
実践日:平成29年10月23日(月)  授業者:手柴 孝太 教諭
協力:岡山県立笠岡工業高等学校生徒6名(3年生3名、2年生3名)

活用したICT ロボホン / ノートPC / プロジェクタ
活用したアプリ Scratch(ロボホン仕様)
ポイント ・小学校におけるプログラミング教育必修化を踏まえた、プログラミング体験の実施

・学習活動の充実と授業者の負担軽減をねらい、地元高等学校による人的サポート体制づくり

指導の流れ

学習課題:
グループで知恵をしぼってロボホンのプログラミングに挑戦しよう。

導 入

○ 高校生からの自己紹介。

● 身近にある「プログラミングされているもの」を想起させる。

● 担任の先生がプログラミングしたロボホンのデモンストレーションを行い、興味関心を高めるとともに、ロボホンはどんなことができるかを知る。

展 開

● 「プログラミングされているロボホン」を使う体験。

○ グループに高校生1名ずつがサポートに入る。授業展開に合わせて、ロボホンとパソコンの接続やScratchの基本操作、機器トラブルなどに迅速に対応。

● 「ロボホンをプログラミングする」体験 ー基本操作ー

● 「ロボホンをプログラミングする」体験 ーなぞなぞー

児童がプログラムを修正したり、よりよいプログラムに改善したりする場面では、すぐに正解を教えることはせず、適切なヒントを与えて児童たちが自力解決できるように促した。また、児童への励ましや称賛の声掛けが効果的で、授業は終始よい雰囲気で進んだ。

● 「つかれたときに笑顔や元気をくれるロボホン」をテーマに、学んだことをいかしながらプログラミングする。

● グループごとに発表

ま と め

● 振り返りをする。

児童の感想:「基本の操作や難しい操作などを教えてもらえたので、楽しくできた。」「分かりやすく教えてもらえたので、プログラミングの楽しさが味わえた。」「とても優しく接してくれたのでうれしかった。また一緒にやってもらいたい。」

授業者の感想:「児童が高校生と楽しくプログラミング体験をすることができてよかった。高校生が個別の対応をしてくれたので,自分は全体の様子を見ながら授業をすることができた。」

高校生の感想:「楽しくできた。サポートだけでなく、小学生と一緒にプログラミングを考えるパターンの授業もやってみたい。また、先生役にも挑戦してみたい」

生徒の活躍を見守った高校の先生の感想:「生徒が先生になる顔は新鮮で、充実した表情であった。ぜひこのような機会を増やしたい。」

サポートの効果
ロボホンとパソコンの接続やScratchの基本操作、機器トラブルなどへの対応の大半は、小学校プログラミング教育が目指す「プログラミング的思考」の育成には直接関わらないので、迅速な対応でスムーズに授業が流れた。担任の先生一人で授業を行った前例と比較し、10~15分の時間短縮ができた。

外部人材によるサポート体制づくりは、新小学校学習指導要領解説総則編で示された「情報活用能力の育成や情報手段の活用を進める上では,地域の人々や民間企業等と連携し協力を得ることが特に有効であり,プログラミング教育等の実施を支援するため官民が連携した支援体制が構築されるなどしていることから,これらも活用して学校外の人的・物的資源の適切かつ効果的な活用に配慮することも必要である。」を受け、計画しているもの。今後は県内の他の地域においても、進めていく予定。

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