【GIGA取材】 岡山県立林野高等学校の取組

紹介動画 ・ 資料

【Chromebookの活用とOnline授業を実践している高等学校の好事例】

最先端のICT教育を推進している県立林野高校を訪問しました。5クラスの授業を参観しました。生徒は、あらかじめClassroomに出されていた事前課題(実験手法を理解する)の動画視聴を予習しており、授業では実験や考察に十分な時間をかけるなど、いわゆる反転学習のモデルとなる授業構成でした。また、ペアで実験結果をFormsに入力し、スプレッドシートへ出力後、Classroomへのアップにより、全員での共有やフィードバックを行っていました。更に、Chromecastでスクリーンに投影しながらの発表は、思考の広がりの視点からとても効果的でした。授業でのワークシートや実験データなどをドライブに保存し、生徒の思考過程を残し、いつでも取り出すことができるようにしていました。この他にも、Formsで授業の振り返りを行い、目標到達度や本時の学び、今日の1問など、教科の特性を踏まえた効果的な振り返りを行うとともに、スプレッドシートを全体と個人とで適切に使い分け、生徒全員の振り返りの共有と個人の学びの蓄積につなげていました。林野高校のオンライン授業には同期型と非同期型があり、MeetやYouTubeなど様々なツールとClassroomを組み合わせて、学習の目的や状況に合わせて二つの型を使い分けています。また、MeetとClassroomの連携、コンテンツとテスト・課題の組み合わせ、授業展開の設計方針など、様々な工夫にも取り組んでいます。多くの学びがあり、「授業での活用のためには、ChromebookやG Suite for Educationの良さを全教員が実感できるよう、まずは校務での活用(会議のペーパーレス化、ドライブでのファイル共有など)から始めること」「学校全体で組織的に取り組むため、各年代層に中核となる人材を育成すること」も有効であると感じました。「いつどこででも」「共有」をキーワードに、ICT活用ProjectTeamの先導的かつ組織的な実践の蓄積により、ICT活用が目的化しておらず、生徒主体の効果的な学びの促進につながっていると実感しました。県総合教育センターでは、e-ラーニングと遠隔研修を併用したハイブリッド型研修に取り組み始めたところであり、「日常業務でのG Suite for Educationの活用」「同期型と非同期型研修」「反転研修」「Formsでの研修の振り返り」など、この度の県立林野高校での学びを今後の研修講座の在り方に生かしていきたいと考えています。

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