瀬戸内市立牛窓西小学校(H28年度)【授業実践と家庭との連携】

近い将来SNSを利用するであろうことを想定し、6年生でSNSへの不適切な投稿がテーマの動画資料を活用した実践を行った。スマホ・ネットの問題を自分自身の問題として捉えさせるために、意図的に途中で動画を止めて物語の展開を考えさせたり、自分の考えを友達と比べたりする等の工夫を行った。学習後、持ち帰らせたワークシートに保護者からコメントをもらい、家庭との連携を図った。情報モラルに関わる学習資料は各自でファイリングし、保管させている。

井原市立青野小学校(H29年度)【全校で取り組む授業実践と保護者会】

これまで情報モラルに関する指導は系統的に行っていなかったが、参観日とその後の保護者懇談会のテーマとして取り上げ、児童への指導と保護者への啓発に取り組んだ。職員研修は岡山県総合教育センターの「学校力向上サポートキャラバン」を活用した。児童の実態と発達段階に合わせるため3グループで授業内容を検討し、各学年の授業の準備を進め、系統性を持たせた取組となるように工夫した。

総社市立秦小学校(H29年度)【トラブル体験に学ぶ】

3年生のアンケート調査で、約90%の児童が家庭でインターネットを利用したことがあり、その中でネットゲームを利用したことがある児童は約70%に上る実態が明らかになった。ネット社会の「光」の部分だけではなく「影」の部分を知るために、疑似体験を取り入れた実践を行い、普段のネット利用をもう一度見直したり、これまで体験したことのない状況になった時の対処方法を考えたりする機会を設けた。日常生活のモラルの育成も含めて引き続き指導を行う。

真庭市立河内小学校(H29年度)【日常生活とメディアの利用を考える】

高学年においてSNSトラブルやネット被害(加害)について、担任が指導するとともに株式会社LINEによる出前授業を実施した。併せて、保護者向け講演会も実施し、スマホ・ネット問題に対する意識啓発を図った。
ネット依存の問題については、自校だけではなく中学校区で連携し、中学校の定期考査に合わせてノーメディア週間の取組を実施したり、定期的な生活リズムチェックを行ったりして、家庭での様子を把握しながら正しい生活習慣を身に付けさせることに継続的に取り組んでいる。

井原市立井原中学校(H28年度)【校内研修による共通理解】

学区内に多くの小学校がありその規模も多様である。入学時の生徒の実態にも差があり、小中が連携した系統的な指導の必要性を感じている。これまで、情報モラルの指導は教員それぞれの取組が中心となっていたが、情報担当を中心に校内研修を企画した。内容については、岡山県総合教育センターの研修資料を基に自校の課題と思われることを付け加えた。研修は、比較的時間をとりやすい夏季休業中に実施した。

総社市立総社西中学校(H28年度)【親子で学ぶスマホ・ネットの適切な活用】

市全体で行っている「だれもが行きたくなる学校づくり」の取組の一環として、SEL(社会性と情動の学習)の中で、多様な視点から継続的に取り組んでいる。スマホやネットの「不適切な使用は適切な使用を促すことによって自ずと減っていく」との考えのもと、闇の部分だけに焦点を当てるのではなく、光の部分であるスマホの有効利用や家庭でのルール作りをテーマとした全校での参観授業と講演会を実施し、学校の取組を知らせ、保護者と一緒に学ぶ参観日を実施している。

浅口市立金光中学校(H29年度)【教職員研修を生かした学習会】

これまで、保健委員会が中心となって企画した保健集会での取組や生徒会を中心とした市のスマホサミットの取組を実施してきた。日曜参観日での授業とその後の全校生徒、保護者による学習会を実施した。講師は例年外部から招いていたが、今年度初めて自校教職員が自作の資料で1時間の講義を行った。今後、校種間連携の視点から学区の小学校への出前授業も検討している。

久米南町立久米南中学校(H29年度)【スマホサミットの取組を広げて】

OKAYAMAスマホサミットに生徒会のメンバーが参加している。その中で小学校への出前授業のアイデアが話し合われ、自校でも取り組むことになった。町の協力で「オリジナルのぼり」を作成し、学区の3小学校でのぼりの贈呈とスマホに関するクイズを中心とした出前授業を実施した。始業前の時間を利用し、授業に影響を与えない形で実施した。

倉敷市立倉敷翔南高等学校(H28/29年度)【専門知識としての情報モラル】

倉敷翔南高校では、必履修科目である教科「情報」において、専門知識をもった教職員が情報社会に参画する態度を育成している。高校での情報モラル指導は、心を育てる側面と安全を守るための技術的な側面に加え、法制度の側面からも行われている。しかし、専門知識を有する教職員が少ないことが課題となっており、情報モラルの指導を担当者だけでなく、全ての教職員が行えるようにすることが必要となっている。

岡山県立真庭高等学校(落合校地)(H28/29年度)【生徒が企画した学習会】

真庭高校落合校地では、校内で実施したアンケート結果で、スマホの長時間使用といった実態が浮かび上がった。スマホを巡るトラブルは生徒だけでは対処できないので、生徒がどのようにスマホを使っているかについて教職員自身が知る必要がある。そこで、生徒がトラブルの一例を描いた動画を作り、全校集会で上映して、生徒と教職員がグループになってスマホの適切な利用に向けた意見交換を行った。