原子力発電ってどんな発電?~岡山が支えた技術~

動画の内容

日本で初めて発見されたウラン鉱床
岡山県北部の鏡野町にある人形峠では、日本ではじめて原子力発電の燃料となるウランという鉱石のあつまりである鉱床が見つかりました。人形峠環境技術センターでは、かつてウランを採掘したり原子力発電の燃料にするための濃縮を行っていたりしました。1950年代に実際にウランを掘っていた坑道の跡があります。日本でウラン坑道が残っているのは人形峠だけです。ふつうの石のように見えますが、ブラックライトを当てると光って見えます。

原子力発電の仕組み
火力発電は、化石燃料の持つ化学エネルギーを熱エネルギー、運動エネルギー、電気エネルギーと変換させていました。原子力発電も、基本的な仕組みは同じですが、化石燃料ではなく、ウランを燃料にします。原子炉の中で、燃料である濃縮したウランに核分裂を起こさせると大量の熱が発生します。この時、化石燃料とは違い二酸化炭素はでません。つまり、ウランの持つ核エネルギーが熱エネルギーに変換されるのです。

厳重な管理
万が一、事故が起こった時は、広範囲に長期間、影響を及ぼします。運転中の原子炉内の核燃料や使用済み核燃料からは大量の放射線が発生するからです。ウランなどの核燃料は使う時だけでなく使った後も厳しい管理が必要となります。人形峠環境技術センターでは、現在ウランなどの放射性物質やその施設を安全に処理し、廃棄する方法を 調査・研究しています。ここにある放射性物質も厳重に保管・管理しているから外に漏れる心配はありません。

動画に関連する本

「電気がいちばんわかる本4 発電のひみつ」 監修 米村でんじろう (ポプラ社)
「これからのエネルギーがよくわかる本」 監修 舘野淳/牛山泉 (ポプラ社)
「これからのエネルギーと省エネ」 監修 岡田久典 (さ・え・ら書房)

動画に登場する「人形峠環境技術センター」について

人形峠環境技術センターは、ウランの採掘から燃料に加工する技術を開発してきました。現在は、ウランなどの放射性物質や使い終わった施設を安全に処理・処分するための研究を続けています。敷地内では、1950年代後半に掘られた日本で唯一残るウラン探鉱用の坑道を見学することができます。
エネルギーと環境保全について考えてみよう。

【基本情報】

  • 住所:〒708-0698 岡山県苫田郡鏡野町上齋原1550番地
  • 電話番号:0868-44-2211
  • 営業時間:見学可能日時
    平日の水・金曜日 10:00~11:00、14:00~15:00
    第3日曜日 10:00~11:00
  • 休館日:お盆、年末年始
    ※12月~3月の間は積雪のため見学いただけません。
    ※施設等の都合により、見学ができないことがあります。
  • 問い合わせ先:0868-44-2211(人形峠環境技術センター総務課)(平日9:00~16:00まで)
  • 料金:無料 但し、事前予約が必要です。
    【対象年齢】
    小学生以上(小・中学生は保護者同伴、もしくは引率者が必要です。)

動画に登場する「人形峠アトムサイエンス館」について

岡山県と鳥取県の県境に位置する人形峠にある、原子力の基礎から発電の仕組みまでを紹介する施設です。見て触れて楽しめる体験型アトラクションで、子どもでも興味深くエネルギーについて学ぶことができます。また、岡山県が行っている環境監視活動なども学習できます。

【基本情報】

  • 住所:〒708-0601 岡山県苫田郡鏡野町上齋原1550
  • 電話番号:0868-44-2252
  • 営業時間:10:00~16:00
  • 休館日:年末年始、水曜日、木曜日
    ※変更となる場合がありますので来館前に最新情報を施設公式サイトでご確認ください。
  • 問い合わせ先:0868-44-2252(人形峠アトムサイエンス館)
    086-226-7299(岡山県環境文化部環境企画課)
  • 料金:無料