森林資源を活用したCLTってなんだ?

動画の内容

■森林を守る林業
森林は、空気をキレイにしたり、自然災害を防いだりなど、私たちの生活にとってとても重要です。森林を守るためには、自然のままの天然林を守るだけでなく、人工林を増やし育てていく林業のサイクルも重要です。木材をたくさん使うことで人工林が増え、林業のサイクルが活性化し、結果的に森林も守れます。

■木造建築の工夫
木造建築の中には、岡山県産のスギを使った「CLT」という木質パネルが使われているものがあります。木材には「調湿効果」といって、湿度を適切な状態に調節する効果もあるので、とても過ごしやすいのです。

■CLTの特徴
CLTは、木材の薄い板を交差させて重ねて作られており、木材加工の研究や、技術の進歩によって、強度や安全性を実現した木材です。
〇断熱性
断熱性とは、熱を通さないことです。外の暑さや寒さに関わらず、部屋の中を過ごしやすくできます。CLTの断熱性は「鉄」の400倍以上です。
〇耐火性
CLTは耐火性にも優れています。分厚い材料なので、火がついても内部までなかなか燃えません。つまり、火事になっても建物が崩れにくいということです。
〇耐震性
耐震性にも優れています。CLTで5階建ての建物を作り、阪神淡路大震災を再現した揺れを与えても大きな損傷はありませんでした。

■CLTの製造
森で伐られた木を板状にカットししっかりと乾燥させます。板を「かんながけ」したら強度をチェックして、「仕分け」をしていきます。節があって使えない部分は、カットして組み合わせることで、木を無駄なく使います。
次の工程で、板を重ねて接着したらCLTの完成です。木材の繊維が直角に交わるように重ねることで、強度のある大きな建築材料を木で作ることができます。これまで木造建築は、1〜2階までしか作れませんでした。国産材CLTなら3階建て以上の中高層建築物を建てることができます。CLTは木の持つ調湿効果、高い断熱性・耐火性・耐震性を備えた木材です。

動画に関連する本

「日本の農林水産業[3]林業」 小泉 光久/編(鈴木出版)
「めざせ!持続可能な農林水産業 3  ゆたかな自然環境とともにある林業へ」 中野 明正/監修(大月書店)
「日本の林業 2  木を使う・木に親しむ」白石 則彦/監修(岩崎書店)

動画に登場する「銘建工業株式会社 CLT工場」について

銘建工業は、集成材や製材の製造、木造建築、バイオマス事業にも取り組んでいます。特に近年では、CLT(直交集成板)の製造に力を入れています。
ヨーロッパで進む中高層木造建築の流れを受け、銘建工業は日本でのCLT市場の開拓に尽力し、2016年には国内初の量産工場を稼働させました。CLT工場では製造・加工を一貫して手掛け、その生産能力は国内トップクラスを誇ります。
さらに、木材の端材をバイオマス燃料として活用するなど、資源を100%活かす仕組みを確立し、木を循環させる持続可能な社会づくりにも貢献しています。

【基本情報】
・住所: 〒719-3224 真庭市目木1-6
・営業時間: 8:00~17:20
・休業日: 土・日・祝日
・電話番号: 0867-45-7291(本社…0867-44-2695)