【GIGA取材】浅口市立金光竹小学校の取組(小学校音楽科の実践)

第6学年の音楽の授業において、ヤマハの音楽ソフトウェア「ボーカロイド」を使用し、小学校の思い出を作曲するという事例を紹介します。ボーカロイドには、もともと簡単な伴奏が設定されており、その伴奏にあわせて音を入力して曲をつくることができます。入力は5線譜に記入するのではなく、ピアノロールのマス目に入力することで簡単に曲をつくることができます。このソフトウェアを用いることにより、自分たちがつくった曲を可視化したり聴いたりすることで、音の長さや高さの組み合わせや音のつながり方などを確かめながら音楽表現を創意工夫することができます。また、このソフトウェアの特徴として、つくった曲に歌詞を入力することで、コンピュータが歌ってくれます。児童の感想では、「ボカロが歌ってくれるので、どんな感じになっているか小節ごとに確認できたので曲がつくりやすかったです。」「最初は曲がつくれるわけないと思っていたけど、音や歌詞が伴奏と合うか考えて自分なりにつくることができた。また他の曲もつくってみたいです。」という記述が見られました。ソフトウェアを活用することで、普段音楽の授業で苦手意識を感じていて消極的な児童や、演奏が苦手で楽譜が読めない児童でも、興味をもって授業を受けることができました。

小学校学習指導要領では、「児童が様々な感覚を働かせて音楽の理解を深めたり、主体的に学習に取り組んだりすることができるようにするため、コンピュータや教育機器を効果的に活用できるよう指導を工夫すること。」と示されています。今回の事例のように和音の学習から音楽づくりへとつなげる活動にICT活用を加えることで、児童の興味・関心が高まり、今まで以上に音楽の学習に主体的に取り組むことできたようです。GIGAスクール環境でのICT活用を充実させるためには、「まずは教師が触ってみる・使ってみる」ことが大切です。県総合教育センターでは、今後も今回の事例のように授業で活用できる情報をWebページや研修講座等で紹介していきたいと考えています。

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